保育園を転園するよくある理由と必要な手続きまとめ
昨今は待機児童が多く、特に都市部ではなかなか入れない保育園。
希望の認可保育園に入れなかった、引越しをするなど、保育園入園後も様々な理由で転園をすることがあります。
保育園の転園はどんな手続が必要なのか、また子どものケアはどのようにしたら良いのかといったことを解説いたします。
保育園を転園する理由はさまざま
引越し
転勤のある仕事をしている方もいますし、子どもが小学校に入る前に住宅購入をするために引越しをするというケースもあります。
認可保育園の枠が空いた
待機児童の多い地域では、認可保育園に入れず、認可外の保育園へ通わせている方も多いかと思います。
その場合、認可保育園の枠が空けば、転園をすることになります。
認可外に既に通っている人が認可保育園の申し込みをして待機していると、入園順位が上がる自治体も多く、転園を狙って認可外保育園に通わせるというのも、最近では多いです。
認可外だけでなく、2歳児クラスまでの認可の小規模園というものもあります。
認可保育園であっても、3歳児以降のクラスがないので、2歳児クラスの終わりには、別の保育園へ転園が必要となります。
幼稚園に通う
両親どちらかが融通のきく仕事をしていたり、カリキュラムが魅力的な幼稚園が近くにあったりというようなケースで多いようです。
最近では、通常のプログラム加えて、預かり保育の充実している幼稚園も多く、仕事をしているママでも幼稚園を選ぶことも増えてきています。
兄弟がいる保育園へ
兄弟で別々の園に通い続けると、送迎の負担は2倍です。
行事が重なって困るなんてこともあるでしょう。
入園選考で兄弟同園にポイントが足りず、泣く泣く別の保育園に入れたけど、早めに同じ園へ、と考える方は多いようです。
保育園に馴染めなかった
とても残念なケースですが、入園できた保育園に子どもが馴染めなかったり、保育士さんとうまくいかなかったりということもあります。
そういった場合は、子どもに我慢させ続けるのは避けたいから転園したい、ということになります。
保育園の転園するため必要な手続き
保育園の転園と一言でいっても、どのような転園かで手続きは少しずつ異なります。
1.認可外保育園や小規模園から、認可保育園への転園
最も多いのは、認可外保育園や小規模園から、認可保育園への転園かと思います。
認可保育園の選考は、ほとんどの自治体において「ポイント制」になっていることはご存知かと思います。
認可外や小規模園に通っていると、認可保育園への入園希望を出した時に、多くの自治体でポイントが加点され、転園しやすくなります。
この転園の場合は、自治体へ希望の認可保育園への入園希望を出すことになります。
添付書類として、既に通っている保育園の「受託証明書(園児が在籍しているという証明)」が必要になります。
今通っている園へ、転園したい旨を伝えて発行してもらってください。
2.認可保育園から、認可保育園への転園
認可保育園から別の認可保育へ、という場合は、自治体へ「転園申込」をする形になります。
転園の準備書類は、ほとんどが入園申込と同じということが多いようです。
選考自体は新規入園希望の人と一緒に、ポイント制で行われることになります。
3.認可外保育園や幼稚園への転園
認可外保育園や幼稚園への転園は、転園先の園の入園ルールに基づいて行います。
初めに転園したい園の入園申込担当者へ、入園枠や選考基準と必要書類について問い合わせましょう。
公立の場合は自治体による選考の場合もあるので、園に問い合わせてから準備しましょう。
一般的に、幼稚園入園には秋頃から翌年の春入園の願書を配布しているところが多いようです。
4月入園狙いであれば、遅くとも前の年の夏には情報収集を始めましょう。
ただし、人気の幼稚園は、2歳児からの「プレ保育」に通っていないと入園しづらいところもあるので、ご注意ください。
4.引っ越しを伴う転園
引っ越しに伴う転園は、自治体内か自治体外になるかで異なります。
同じ市内、区内の場合は、上記1番から3番と同じです。
引っ越しにより、元の保育園から一定距離以上離れる場合に、ポイントが加点されることもありますので、各自治体の基準を確認しましょう。
市外や区外への転園は、転園先の自治体のルールに従います。
ほとんどの場合、転居を予定していることの証明が必要です。
申込から何ヶ月以内に転居することが証明できなければ申し込めない、またはポイントが下がってしまうこともあるので、気をつけましょう。
なるべく子供にストレスを与えない転園をするには?
保育園の転園は、子どもの意思で行うということは少ないものです。
慣れた保育園、お友達や先生とお別れするというのは、子どもにとって寂しいものです。
転園にはストレスはつきもの
残念ながら、ストレスのかからない転園はありません。
0歳児でも1歳児でも、大好きないつものお友達や先生がいないということは、すぐに分かります。
また、5歳児であっても、前の保育園が良かったと泣く姿も、初めは多く見られます。
転園の理由と時期をしっかり話す
できることは、転園が決まったらきちんと理由と時期を子ども自身へ話すこと。
小さくても分かる言葉で、誠意を持って伝えます。
「お引越しすると今の保育園から遠くなるから、別の保育園へ行くことになるんだよ。」
「4月から新しい保育園に行くことになるよ。大きくてお友達もたくさんできるから、ママたちは〇〇ちゃんがそこへ行けるように決めたんだよ。」
など、工夫してみてください。
新しい保育園の楽しさを伝える
「新しい保育園(幼稚園)は楽しいところ」と伝えましょう。
お友達がたくさんできるでも良いですし、優しい先生がいるよ、大きなすべり台があるよ、など思いつく限り新しい園の良いところを伝えて、子どもが少しでも楽しくなるようにしたいものです。
保育園の先生にも協力してもらう
保育園の先生たちにも協力してもらいましょう。
決まり次第、手続きとともに協力をお願いし、子ども自身へ伝えるタイミングや声かけの仕方を相談すると良いです。
お友達へは、担任の先生から「〇〇ちゃんが転園するよ。一緒に保育園で遊べるのはあと〇回です。」と伝えることが多いようです。
子どもたちも「お引越しするんだってー!」「あと〇回遊べるんだってね!」と受け入れてくれます。
転園先の保育園へは、子どもの性格や得意なこと、苦手なことなど、面談で伝えておくことで、声かけや対処がしやすくなります。
お世話になった保育園への挨拶やお礼はどうする?
お世話になった保育園へお礼をしたいという場合、どのようにすれば良いのでしょうか。
菓子折りをお渡しすることが多い
基本的には、あまり高額にならない程度の菓子折り(消えモノ)をお渡しする方が多いです。
子ども自身が大好きな先生へは、子どもからのお手紙と一緒に先生と子どもが写った写真を添えると喜ばれます。
文字が書けなくても、「ありがとう」というカードに、気持ちを込めてシールを貼ったり絵を描いたり、親子で楽しく作ってみましょう。
おもちゃや絵本を保育園へ寄付する
引っ越しが伴うなど、家庭で必要がなくなったおもちゃや絵本を、保育園へ寄付するというのも良いと思います。
保育園ではおもちゃや絵本の購入に、毎年お金がかかるため、寄付を受け付けているところも多いです。
寄付については、担任や保育主任の先生へ相談して、保育園に確認してもらいましょう。
もちろん、他の園児に使ってもらうものなので、必ず清潔にして良い状態でお渡ししてくだはい。
贈り物はNGの保育園も
保育園によっては、決まりがあって、保護者からの贈り物を受け取れないこともあります。
園児からのお手紙を除き、保育士さん個人への贈り物はNGということもあるので、その場合は残念ですが、言葉だけで気持ちをお伝えすれば、十分です。
まとめ
保育園を転園することは意外にも多いものです。
転園をしたい時には、まずは情報収集をしっかりすること。
また、転園が決まったら、少しでも気持ちよく転園できるように、子どもと話し合って準備することが大切です。
今まで通った園の思い出を良いものにしつつ、新しい園でのスタートを気持ち良いものにしていきたいですね。