どうして子どもは人を噛むの?周りの人を噛んでしまう子どもの心理と対処法
目次
子どもの「噛みつき」との向き合い方
2歳前後の子どもがいるパパやママを悩ませるのが、子どもの噛み付きです。
「うちの子って暴力的なのかなあ?」
「他のお友だちにケガさせてしまわないか心配…」
「どうすれば噛み付きを防ぐことができるの?」
保育園で友だちを噛んでしまったり、ときにはパパやママに噛み付いてしまったり…
今回は、子どもが噛み付いてしまう理由や、噛みついてしまったときの対処法について解説します。
噛み付いてしまう理由とは?
自由に意思表示ができないから
1歳半を過ぎたあたりからは、ちょっとした言葉もしゃべれるようになり、大人の言うことも理解できるようになってきます。同時に、お友達と一緒に遊ぶことの楽しさを知るようになり、社会性が芽生えてくるのもこの時期です。
子どもに自我が芽生え始める時期でもあり、「もっとこんなことがしたい、あんなことがしたい」という欲求が生まれるようになります。
ただ、自分の意思を伝えたいと思っても、話せるのはせいぜい断片的に1語か2語くらいで、自分の意思表示をうまく表現するということができません。
お友だちにおもちゃを取られてしまったときや、自分がイヤなことをされてしまったとき、近寄って欲しくないときにお友だちが近寄ってきたとき…そんなときに、うまく表現ができなくて噛み付いてしまうことがあります。
大人が子どもの立場になって考えてみればわかることですが、相手に必死に伝えたいことがあるのに、相手には伝わらない、違った解釈をされてしまう…というのは、結構なストレスになりますよね。その結果、「うまく意思疎通ができないのがもどかしくて噛んでしまう」ということが起こってしまうようです。
甘えの表現として
子犬がじゃれるときに噛み付くように、甘えの気持ちから噛み付きに発展することもあるようです。「自分の相手をして欲しい」「もっと自分に注目して欲しい」ということですので、そんなときは気にかけてあげると良いでしょう。
また、遊んでいるときに、テンションが上がりすぎて、楽しくて噛み付いてしまうこともあるといいます(笑)
興味本位で噛む
特に理由もなく、興味本位でお友だちや家族を噛んでしまうこともあります。噛むことで相手がどんな反応をするのかを試している、ということです。
中には、あいさつのつもりで噛んでしまう…という子どももいるようです。保育園に登園してきたお友達に「おはよう」がいえなくて、噛み付いてしまう…というケースもあるといいます。
大人ができる予防方法は?
子どもの気持ちをくみ取って代弁する
多くの場合、子どもが噛んでしまう原因は、自分の気持ちを言葉にすることができないことにあります。そんなときは、パパやママが、子どもの気持ちを代弁してあげましょう。
「そうだね、イヤだったね。」「もっと遊びたかったよね。」というように言葉にしてあげることで、自分の気持ちをどんな言葉で表現すれば良いかを学び取ることができるでしょう。
噛んだら痛いことを教えてあげる
お友だちを噛んでしまったときは、子どもにも聞き取れるよう、トーンを落として「噛んだら痛い」ということを教えてあげましょう。
噛まれたことでどれだけお友だちが悲しいかを教えてあげてください。もしもママやパパが噛まれたのであれば、噛まれた跡を見せながら、それが痛いことだと伝えましょう。
ここで注意したいことは、噛んだすぐ後に話すようにすること。後から注意しても、自分のしたことを覚えていなかったり、なぜ自分が注意されているのかがわからずに混乱してしまうそうです。すぐに対応してあげるよう心がけましょう。
噛み付きの原因は愛情不足ではない
子どもがお友だちに噛み付いてしまったときに、「愛情不足かなあ」と感じて、自分を責めてしまうママも少なくないかもしれません。
幼稚園の先生から「噛み付くのは愛情不足が原因だ」と言われてショックを受けたママもいるようです。
ストレスが原因で噛み付きを引き起こすこともあるかもしれませんが、ここでママが知っておいて欲しいことは、たとえどれだけ愛情豊かに育てたとしても、噛み付きはどうしても起こってしまう、ということ。
「ママやパパに問題があるかも」とは思わずに、しっかりと対応を繰り返して、子どもがうまく自分の意思表示ができるように、長い目で見守ってあげるようにしましょう。
噛みつく期間は長くは続かないもの
自分の子が噛みつかれたときも、お友達を噛んでしまったときも、どっちも親として辛いものですよね。ただ、噛みつきは子どもにとって限られたコミュニケーション手段の1つであって、成長と同時になくなっていきます。
子どもの意思表示をくみとり、代弁してあげながら、根気強くサポートしてあげましょう。
子どもの噛み付きなどで、自分の育児の仕方に問題があるんじゃないか・・・と思ったり、育児でストレスを感じてしまった場合は、こちらの記事を参考にしてみると良いかもしれません。