子どもにイライラしてしまうママに送りたい5つの言葉
子どもが生まれると、生活がすべて子どもを中心にまわるようになります。大好きだったお酒は、子どもも一緒に飲めるオレンジジュースやリンゴジュースにかわり、休日に出かけるときは子どもの昼寝の時間から逆算してスケジュールを立てなければならなくなります。
子どもを寝かしつけてようやく自分の時間ができたと思ったら、溜まった洗濯物と洗ってない食器が目に入る。そして、結局家事を済ませると疲れてそのまま寝てしまう…
あなたにもきっとそんな経験があるはずです。
今回は、そんな育児に悪戦苦闘してイライラしてしまうママへの暖かい言葉が詰まった育児書、「子どもはみんな問題児。」から、いくつか心にゆとりを持てるような言葉をご紹介します。
目次
『子どもはみんな問題児』って、どんな育児書?
「子どもはみんな問題児。」は、絵本作家・作詞家である、中川李枝子さんが、育児疲れに悩まされるママ向けに書いた本です。本の帯では、スタジオジブリの宮崎駿さんが、「この本こそ子育て中の新米ママの味方だと思いました」という推薦の言葉を贈っていて、10万部を突破するベストセラー本として、たくさんの母親からの支持を受けています。
著者は「ぐりとぐら」で有名な中川李枝子さん
出典:www.dailyshincho.jp
中川李枝子さんは、日本でも有名な絵本作家です。代表作は、山脇百合子さんの絵でおなじみの「ぐりとぐら」。他にも、「そらいろのたね」「いやいやえん」など、有名な絵本のシナリオを担当しています。
私もその暖かい絵柄が大好きで、「ぐりとぐら」は我が家にもありますし、私自身も子どものころによく読んでいました。きっと似たようなママも多いかもしれませんね。
また、映画「となりのトトロ」のメインテーマ曲「さんぽ」や「まいご」といった曲の作詞も手がけていて、作詞家としても知られています。
17年間の保育経験で気付いたこととは
そんな中川さんは、絵本作家として活動する以前は、17年間、無認可園で保育士(保母)として活動していました。園長が立ち上げたばかりの保育園に勤めていて、4歳・5歳の子どもたちが通っていたそうです。
そんな中、「目の前の子どもたちを喜ばせたい」という思いで、絵本を書き始めたことが、絵本文学作家になるきっかけだったといいます。
「子どもはみんな問題児。」には、そんな中川さんの目線から、今育児で悩んでいるママへの暖かい言葉が詰まっています。いくつかご紹介します。
中川さんがママに送りたい言葉
「子どもは『よい子』ではなく『子どもらしい子ども』であるべき」
中川さんは、子どもにとって最高の褒め言葉は、「よい子」でも「賢い子」でも「聞き分けのいい子」でもなく、「子どもらしい子ども」だと言います。
遊ぶのも、嫌がるのも、泣くのも、イタズラするのも、何もかも全力で思いっきり。両親の意思なんておかまいなしに、自分の好きなように行動する子どもは、母親・父親目線から見ると「問題児」かもしれませんね。ですが、それが子どものあるべき姿だと、中川さんは本書の前書きで述べています。
「子どもはみんな問題児」。そして、「問題児だからこそかわいい」のだそうです。この言葉を念頭に置いて子どもを観察してみると、また違ったかわいさが見えてくるかもしれませんね。
「お母さんのお弁当をどんなに喜ぶか見せてあげたい。」
お昼ご飯が用意されている園もあれば、お弁当持参の園もあると思います。お弁当を毎日家庭で用意しなければならない場合は、毎朝少しだけ早く起きる必要がありますし、メニューを考えるのも楽ではありませんよね。
ただ、ママがつくってくれたお弁当を見る度に子どもが本当に喜んでくれるのを、保育園の先生は知っています。ときには友だちや先生に自慢してみせたりもするそうです。
お弁当をつくるのが面倒だと感じるお母さんも、子どもが保育園で喜んで食べてくれるのを知ると、少しは心が軽くなるかもしれませんね。
「子どもの言うことは全部本当です。」
子どもが少し大きくなって話せるようになってくると、ときどき嘘をついたりすることもあります。中川さんは、それは嘘ではなくて本当なんだと、本書の中で言っています。
「子どもの嘘は創意の所産だ」という言葉は、民俗学者の柳田国男さんの言葉です。子どもにとっては、目に見えているものだけが真実じゃない。頭の中で想像したことや教えてもらったことを現実だと思い、それで幸せになれる…子どもだからこそ実現できる力なのだそうです。
子どもの嘘は、豊かな発想があるから生まれるもの。子どもをうそつき呼ばわりして叱るのではなく、子どもに理解を示す姿勢が大切なようです。
「私はもう一回、子どもになりたいとは思いません。」
いつも楽しそうに好き勝手やっている我が子を見ながら、「大人は大変なのに、子どもは楽でいいよね。」そう思ったことはありませんか?
ところが、中川さんが17年間の保育士生活を通して導き出した結論は、「子どもに戻りたいとは思わない」という結論だそうです。
子どもは、何をやるにも一生懸命。欲張るときは、とことん欲張るし、嫌がるときは全力で嫌がる。損得勘定なんて出来ませんし、手を抜くことも知らない。
一つ一つの行動に全力な子どもたちを見ていると、子どもの世界が大人の予想以上に大変なものであることに気がつくはずだと、中川さんは言います。
「ナンバーワンはお母さん。」
中川さんいわく、ナンバーワンはお母さん。そしてナンバーツーがお父さん、スリーがおじいちゃんとおばあちゃんで、保育者はナンバーフォー以下だといいます。
家に帰ってもそんなそぶりを見せないかもしれませんが、親から離れたとき、親がどんなにいい人なのか気付くことが多いそうです。
心が温かくなる45のメッセージ
いかがでしたか?
今回は数点だけご紹介しましたが、書籍ではこのような言葉が、かわいらしいイラストとともに、45のメッセージとして掲載されています。どれも心が温かくなるような優しい口調で語りかけてくれます。
育児疲れで余裕が持てないママは、ぜひ手にとってみてはいかがでしょうか?
他にも育児疲れのママにオススメの本をコチラでまとめています。
最後に、中川さんからのママへの応援の言葉を引用して、締めくくりたいと思います。