保育園と幼稚園どっちに行かせる?特徴と違いを徹底解説
我が家では昨年の4月から上の子が幼稚園に、下の子が小規模保育所の1歳児クラスに入園しました。私の住んでいる地域は比較的待機児童が少なく、人気の園を避ければ上の子も保育園入園が可能だったため、幼稚園にするか保育園にするかで入園前年は迷いましたがメリット・デメリットを色々考え下の子も3歳児から幼稚園入園を予定しています。
今回は保育園、幼稚園で迷っているママパパ向けにそれぞれの特徴やメリットデメリット、決めるポイントなどをまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
保育園の特徴と良し悪し
保育園には自治体の基準を満たした認可保育園、認証保育所に加えて近年は0歳児~3歳児までの小規模保育所や企業内保育所なども増えてきました。また自治体の補助のない無認可の保育所もあります。ここでは自治体の管理下の認可、認証、小規模保育所の特徴についてまとめました。
保育園の特徴
保育園は厚生労働省の管轄となっており、0歳児から未就学児を対象としています。入園は基本的に自治体を通して申込み、保育料などは自治体の基準で換算され納入します。両親が働いていることが入園の条件になります。特に都市部や新興住宅街では待機児童が多く、両親ともにフルタイムでも待機児童になってしまうことも多く社会問題となっています。
保育園のメリット
働く保護者を支える保育園の最大の特徴は保育時間が長いことです。
通常保育で大抵8時~18時、延長保育も充実している園が多く20時まで預かってくれる園も多いです。また土曜保育も行っている園が多く、入園をしてしまえば安心して仕事をすることができます。
「食育」を保育の中に取り入れていて、通常の認可・認証園では園内で給食やおやつを作っている園が多く、栄養たっぷりで温かい食事やおやつを提供してくれます。
保護者会や保護者参加のイベントは土日や夕方以降に行われることが多くなります。
保育園のデメリット
保育園の一番のデメリットは入園が難しいことです。
多くの自治体で待機児童を抱えており、入園するために保活に励む必要があることも。また入園は点数で振り分けられるため、希望の園に入ることは困難で、兄弟姉妹で違う遠い園に通わせている保護者もいます。
認証保育所の中には園庭がなく近隣の公園まで歩いて外遊びに行く園も多く、自由に外遊びができなかったり運動会がない園などもあるのも欠点のひとつとして挙げられます。
全体的に行事やイベントは幼稚園よりは少なめかと思います。
幼稚園の特徴と良し悪し
幼稚園には私立の園と自治体が運営している公立の園に分かれています。
特に私立の園はそれぞれの園で教育方針や保育の内容が大きく変わってきますので、ここでは一般的な幼稚園について解説します。
幼稚園の特徴
幼稚園は文部科学省の管轄下で運営されています。基本的には3歳児の年少~5歳児の年長クラスの子供が対象になっています(公立園は年中・年長のみの場合も)。
保育時間は短く、通常14:00頃に終わる園がほとんどです。夏休み、冬休み、春休みの長期休暇も長めに設定されています。
けれど近年は通常の保育時間の後や長期休暇中に預かり保育を実施している園も増えてきました。
保育料は私立は園に納入になります。園によって保育料が金額は様々で、自治体から決まった額の補助が後から出るケースが一般的です。(2019年3月現在)
幼稚園のメリット
幼稚園は各園によってカリキュラムや教育方針、雰囲気が大きく異なり、我が子に適した園を選ぶことができるのが一番のメリットです。
自治体によっては幼稚園に入るのも大変な場合もありますが、保育園に比べると希望の園に入れる確率は高くなります。
入園前のプレ保育を設定している園も多く園のことを知る機会も作られています。
行事やイベントも多く、外部講師による専門的な教育をしている園も多いのもメリットのひとつです。園まで距離がある場合は園バスでの通園ができることも多く、通わせる園の選択肢が多いのもポイントです。
幼稚園のデメリット
幼稚園はお迎えの時間が早く、長期休みも長めに設定されていたり、行事も平日に行われることも多いため、両親ともにフルタイムの仕事をするのは難しくなります。
私は現在上の子が幼稚園の年少で、午前中を中心に講師の仕事などをしていますが、保護者会や平日休みの日などが月1~3日程度あり、調整がなかなか難しいのが現状です。
また幼稚園の場合、自園で給食を提供する園は少なく、家庭からのお弁当か仕出しのお弁当などで対応している場合がほとんどになります。そのため、温かいご飯や麺類などの汁ものなどは園のお昼ご飯としては食べられないことが多いのもデメリットのひとつです。
保育園と幼稚園の違いまとめ
対象年齢
保育園 0歳~5歳児(未就学児)
幼稚園 3歳児~5歳児(未就学児)2歳児保育をやっている園やプレ保育がある園も
保育時間
保育園 通常 8:00~18:00(延長保育あり)
幼稚園 一般的には 9:00~14:00(預かり保育がある場合も)
保育内容
保育園 「保育」が中心。自分のことは自分で出来るようにするなど生活に沿った指導。
ただし近年は学習や外部講師を招いての教育を行っている園も増えてきました。
幼稚園 小学校就学に向け、集団生活に慣れるための教育を行う。一般的には音楽、絵画、体操など時間ごとに決められたカリキュラムに取り組みます。
保育料
保育園(認可・認証)自治体の基準に従い世帯収入によって算出されます
幼稚園 各園にて保育料が定められています。有名私立園やインターナショナル園などはかなり高額な場合もあります。2019年3月現在までは自治体で補助が出ていますが額は様々です。
*2019年10月より幼保無料化政策が開始されます。3歳児~5歳児までは実質保育料は無料になります。保育料補助金は幼稚園の全国平均額で支給されるため、それを超える分は実費となります。
給食
保育園 自園で給食やおやつを作り提供する場合が多くなります
幼稚園 家庭からのお弁当と仕出し給食の併用のケースが一番多いです
親の負担
保育園 PTAの活動や保護者会は土日、もしくは夕方以降に行われます。行事等も土日に行われるケースが多くなりますが、保護者のお手伝い等は必要になります。
幼稚園 園によって保護者がどれくらい園の活動に関わるのかは異なります。一般的には保育園より行事などが多く平日に行われることもあるため、負担は重めになることが多くなります。
規模
保育園 一般的に幼稚園に比べると園や1クラスの規模は小さくなります。学年に1クラスのみの場合も多くクラスの人数も20名程度とアットホームな園が多いです。
幼稚園 園にもよりますが、保育園よりも規模は大きくなります。規模が大きいと1クラスが30人~35人くらいで1学年4クラス~7・8クラスのマンモス園もあります。
入園申込
保育園 自治体によって異なりますが、一般的には11月中旬~12月に一斉に申し込みを受けつけます。点数によって振り分けられ、2月頃に承諾・不承諾の結果が届きます。年度途中の入園も空きがあれば可能ですが、大体の自治体では難しいことが多いです。
幼稚園 一般的には11月初旬に園に直接願書を提出します。人気の園では面接などで合否を決める場合もあるので対策が必要です。前年度にプレ保育などに通うと優先申込ができる園も多く、希望の園があれば早めに調べることが大切です。
認定こども園
認定こども園は、幼児教育・保育を一体的に行う幼稚園と保育所の両方の良さをあわせもっている施設として2006年に創設されました。認定こども園は内閣府が管轄となっています。認定こども園は家庭の事情や地域の実情などに応じて選択ができるように4つの種類に分けられています。
1.幼保連携型
幼稚園教育要領に基づく幼稚園的機能と保育所保育指針に基づく保育所的機能、両方の機能をあわせもって認定こども園として作られた単一の施設です。
2.幼稚園型
もともと公立や私立の認可幼稚園が認定こども園になった形の園です。保育が必要な子供の保育時間を確保して長時間預かりを実施や、0歳からの子供の預かりなど、保育所的な役割を備えています。
3.保育所型
もともと公立や私立の認可保育所が認定こども園になったタイプです。保育所としての機能に加えて就労していない保護者でも利用できる幼稚園的な役割を備えています。
4.地方裁量型
もともとは認可外の地域の教育・保育施設がもととなり、新たに認定こども園として登録した園です。
認定こども園を利用する場合の費用は保護者の所得などに応じて自治体によって定められています。教育・保育を利用する子どもについても3つの認定区分を設けられています。詳細は園や自治体に確認をしてください。
参考 https://www8.cao.go.jp/shoushi/kodomoen/gaiyou.html
保育園と幼稚園、どっちに行かせる?
保育園か幼稚園か。決め方は?
まず大前提として保育園に入れるためには両親ともに仕事をしている必要があります。さらにパートタイムなどの仕事や就業予定の場合では点数が低くなり入園は困難です。そのため多くの家庭にとっては選択の余地がないケースも多いかと思います。
もし保育園入園の可能性がある場合(待機児童が少ない自治体で入りやすいなど)で幼稚園か保育園かで迷う場合は下記のポイントを参考にしてみてください。我が家では私が自営業で保育園の申込みができることに加えて比較的保育園に入りやすい地域だったため、長女を保育園にするか幼稚園するかで迷いました。
保育園が合っているケース
- 両親ともにフルタイムで仕事をしている場合
- 時間や園の休みなどを気にせず働きたい場合
- 待機児童が少なく保育園入園がしやすい地域の場合
- 小規模でアットホームな保育を希望する場合
幼稚園が合っているケース
- 専業主婦(夫)である場合
- 仕事がパートタイムや自営業のように時間に融通がつきやすい場合
- 自分の家庭の教育方針にあう園がある(希望の教育を受けさせたい)場合
- 小学校受験を考えている場合
保育園か幼稚園かを決めるタイミング
最終的な申し込みは一般的に幼稚園は入園前年度の10月末~11月初旬、保育園は11月中旬~12月中旬になっています。幼稚園は願書を出してすぐに入園可否が分かりますが、保育園は2月くらいまで入園できるかが分かりません。幼稚園に願書を出して保育園申し込みをすることも可能ではありますが、幼稚園入園が決まると入学金を支払い、多くの園では年内か年明けすぐに制服の採寸や申込もあるので、両方に申し込むのは避けたほうが良いでしょう。そのため遅くとも10月中にはどちらかに決める必要があります。幼稚園では前年度にプレ保育をやっていたり行事に参加できる機会も多いので、早めに調べておきましょう。保育園もほとんどの園で見学を受けつけているので見学に行くと実際の雰囲気が分かります。
保育園申し込みの詳細は自治体によって異なります。保育園入園の可能性があるのか分からない場合は自治体の保育園課などに相談してみましょう。専門の窓口を設けている自治体もあります。
保育園から幼稚園への転園で気をつける点
今は0歳~2歳児までが入れる小規模保育所も増えてきました。その場合3歳児になる時に保育園か幼稚園に転園する必要があります。もしくは通常の保育園に2歳児クラスまで通って3歳児(年少)から幼稚園に通わせながら仕事をするという家庭もあるかもしれません。まさに我が家では下の息子が現在小規模保育所に通っていて年少から長女と同じ幼稚園に入園予定です。そのような場合、注意すべき点は何なのでしょうか。
人数が多くなるのでプレ保育や体験入園などで慣らしておく
一般的に保育園や保育所よりも幼稚園のほうが1クラスの人数や園の規模が大きくなります。保護者から離れて過ごすことには慣れている子でも大勢の子供の中で一緒に活動をするのに戸惑ってしまうこともあるので、機会があればプレ保育や体験入園などに参加すると良いでしょう。
2歳児後半くらいから園での昼寝を短くしてもらったり週末は昼寝をなくしていく
保育園では毎日食事後にお昼寝の時間がありますが、幼稚園では昼寝時間がないため、2歳児クラスの後半頃から可能であれば週末など家庭で過ごす時は昼寝をなくしていくとスムーズです。保育園で対応してくれる場合は昼寝時間を短めにしてもらっても良いかもしれません。
年少入園までにおむつ外しを目標にする
保育園では2歳児クラス頃からおむつ外しを保育内で行ってくれる場合もありますが、可能であれば幼稚園入園までに家庭でトイレトレーニングをしておきましょう。今は幼稚園でもオムツの子に対応してくれるケースも多くなりましたが、オムツが外れていることが入園の条件となる園もあります。心配な場合は幼稚園に確認しておきましょう。
まとめ
保育園、幼稚園ともにメリット・デメリットがあり迷いますよね。我が家では最終的には私が自営業で勤務時間に融通が付くこと、行事やイベントの多さや教育的な側面から3歳児からは幼稚園に入園することに決めました。子供の個性や家庭の事情は色々です。パパママが納得して決められるようにしっかりと希望の園を調べたり準備をするようにしてくださいね。