子どもは最低でも二人?「二人目の壁」の不安といかに向き合うか
目次
「二人目の出産」とどう向き合うべき?
「何人子どもが欲しいですか?」
「いつか家族でやりたいことはありますか?」
「あなたにとっての理想の家族はどんな姿ですか?」
世の中には、パパ・ママの数だけ、理想の家族の姿があると思いますが、「子どもの数」という観点から見ると、それが簡単にはいかないという現状もあるようです。
「最低でも子どもは二人欲しいけど、経済的に不安…」
「二人目を産んで、一人目に手が回らなくなるのが心配…」
「職場に負担をかけてしまいそうで二人目に踏み切れない…」
そんな不安を持たれている方もきっといるはずです。
今回は、この「二人目の壁」とどのように向き合えば良いのかを解説しました。
「二人目が欲しい、でも心配…」と思うのであれば、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「二人目の壁」とは?
出典:Amazon.co.jp
「一般財団法人1more Baby応援団」の調査によると、全国の既婚者のうち、「理想の子どもの数は2人」と回答した人は、全体の47.2%で、最多だったといいます。
次点で、「3人」と答えた人が22%ということですので、「少なくとも2人以上は子どもが欲しい」と考えている家庭は、全体の70%にも及ぶということです。
ところが、2011年の合計特殊出生率は1.39。二人以上産みたいのに、実際は一人しか産むことができない、というのが実情なのだそうです。
http://www.1morebaby.jp/report-research-1.html
“1more Baby応援団 2人目出産には、壁がある!?”
理想の子どもの数と、実際の子どもの数にギャップがあるのが現状ですが、その理由は、経済的な不安や労力的な不安、行政的な不安など、さまざまな「壁」にあるといい、その壁のことを「二人目の壁」と言います。
「二人目の壁」となる不安は?
経済的な不安
二人目の出産において最も大きな壁となるのが、この経済的な不安です。実際に、二人目を産みたいと考えている方の実に85%が経済的な不安を抱えてしまっているということでした。
出産費用や教育費用、家計の見通しを考えると、心配になってしまうママやパパが多いのも理解できますね。
母親の体力の低下に対する不安。
高齢のママは「自分自身の年齢を考えると、出産や子育てに体力がついていけるか不安」という想いを持たれている人もいます。経済的な不安に次いで多く、全体の52.1%の方がこの不安を持たれているようでした。
日本では晩婚化が進んでいて、平均初婚年齢で考えると、1950年では男性が26歳、女性が23歳だったものが、2014年になると男性が31歳、女性が29歳…となっています。
また、晩婚化が進むと同時に、初産の平均年齢も進んでいるようです。厚生労働省によると、1980年の平均初産年齢が26.4歳だったものが、2011年には30.1歳になっているということでした。毎年、平均初産年齢は0.1歳ずつ上がってきている…という計算です。
このように、相対的にママやパパの年齢も上がってくるので、体力的な心配をされる家族も多いのが現状のようです。
第一子を見るだけで手一杯で二人目が不安
第一子はママにとって何もかもが初めての経験で、本当に育児で苦労するものですよね。おむつの交換に授乳、夜泣き…体力的にもへとへとになってしまうパパやママも少なくはないはずです。
「第一子を見るだけで手一杯で、二人目を見る余裕ができない」と思ってしまっても無理はないかもしれませんね。また、逆に「二人目にかかりっきりで、第一子をちゃんと見てあげられなくなってしまうのが不安」という方もいるようです。
育児ストレスなどの心理的な不安
育児にまつわる心理的なストレスに耐えきれるか不安…というママも多いようです。また、育児ストレスだけではなく、第一子の妊娠中のつわりがひどかったり、人によっては「出産が恐い」という人もいるようでした。
育児ストレスについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
仕事・キャリアアップとの兼ね合い
第一子を懐妊した際に、産休・育休をとっていた人は、第二子を懐妊してまた職場から離れることを不安に思う人もいます。場合によっては、離職・転職を考えるママもいて、第二子を授かることで大きく生活が変わってしまうことを不安に思われるケースが多いようです。
実際に二人目を産んだ家族の声は?
二人目を産むためにはいろいろな不安があるとは思います。ここでは、一般社団法人1 more Baby応援団による書籍「なぜ、あの家族は二人目の壁を乗り越えられたのか?」(プレジデント社)より、実際に二人目を産んだママの声を引用掲載しますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
「大変さ2倍、幸せ200倍になります!」
「迷っているなら二人目を産んで欲しい!苦しいことはみんなでわけあい、楽しいことやよろこびは4倍に!親も子どもも、成長し合うことで、家族が団結します。」
「一人目の育児より楽です!そして楽しいです!」
「もしできることなら、一人目の子のためにも二人目を出産してほしいです。今、二人で遊んでいる姿をよく見ますが、二人ともすごく楽しそうです。」
「一人でも大変なのにと思うかもしれないけど、産んだらなんとかなるし、とにかく楽しい!幸せが二倍ではなく、それ以上に増えた気がしています。」
「我が家は二人目を決意したからこそ、夫婦の絆も深まり、子どもたちも不備大きく成長していると感じています。私も二人目を産んでまだ4ヶ月、毎日てんてこまいですが、子どもたちが仲良くふれあっている姿を見ると本当に産んでよかったと思いますし、共に成長し、助けあって生きて欲しいと願っています。」
「私も一人目でいっぱいいっぱいだったので不安がありました。けど、思いの外大変でもなんとかなるものです!」
まず「産む」と決めてから考えてみる
冒頭で紹介したように、
「産みたいけど、一人目だけで
こんなに大変なのに、二人目なんて想像できない」
と考えているママが非常に多いのが、今の日本の現状です。
そんなときは、「産みたい」ではなく、まず「産む」と決めてから将来を考えてみると、今までは想いもしなかった道や選択肢が見えてくるかもしれません。実際に二人目を産んだママの声からもわかるように、ほとんどのママが「産んで良かった」と考えていますし、家族の絆が深まったと考えているようです。
もちろん「二人目の壁」を乗り越えるためには、ママ一人だけではなく、旦那さんの協力も必要不可欠だと思います。「どんな家庭にしたいか?」「家族でどんなことがしたいか?」家族皆でそんなことを話し合いながら、二人目の出産と向き合ってみてはいかがでしょうか?